Cheap chic!~日々本能のまま~

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  [ オプチミストとして感じたコト。 ]
2011-01-06(Thu) 23:59:08
話題作「ノルウェイの森」を観てきました。

原作は確か20年近く前に読んだ記憶。

当時イミ分からんと思いつつ、恐らく嫌悪感たっぷりに読んでいて、到底ハルキストになれなかったから、内容なんか朧気で結末さえ曖昧だったけれど、観ているうちに色々思い出してきた。

そうそう、純愛じゃないのだ。
屈折して退廃して混沌としているのだ。
全然好きじゃない、このハナシ。そもそも直子とキズキのエピソードが好きじゃない。
なのに、観てみたくなる心理は単なる物珍しさだけじゃなく、世界中でこの作品を愛し涙するヒト達が紛れもなく存在するから。

若い死の数々には全く共感しないものの(死に逃げたくなるキモチがサッパリ分からない派)、身近な死によって闇を抱えざるを得なくなったワタナベの苦悩、必死に生を見出そうとする無意識の行動には激しく共感する。そしてそこに救いがあってホッとする。

ワタナベの生の象徴として置かれる緑にも癒される。緑は、登場人物の中でイチバン好きだわ。

さて。映像化不可能と言われた理由の大半が、過激なシーンと台詞のせいだと囁かれている全容。

これは観ないと分からないでしょう。観ないと語るコトも出来まい。自分の目で観て確認し、自分で感じたらイイコトだと思う。正解なんてないし。

原作を読んで勝手に抱いているイメージを崩されようがピッタリだろうが、コレも個人の価値観。以下は私が思ったコトです。


トラン・アン・ユン監督自ら脚本を書いたそうだけど、なんか釈然としないラストだった。
レイコさんとワタナベは最後に身体を重ねるのだけど、音楽葬を省いたらイミがない気が。ワタナベが生と死を彷徨うサマも、描き不足の印象。だから効果が薄い。ラストのワタナベの台詞も響きにくい。

ニャオちゃんが、「レイコのラストシーンはなんか違う」って言ったから、そこだけ読んでみたんですが、確かにそう思ったよ。

知恵袋で誰かがこう書いていた。

“レイコは、直子の代理的存在として、最終的にワタナベが生の世界に帰ってくるための儀式的行為を施した”。

その解釈が私の感じたモノとイチバン近い気がする。
長編の場合、場面を凝縮してメッセージを伝えるのは難しい。「ノルウェイの森」の作品世界を体感するには、全体的に尺が足りなかったと思う。
冒頭も、飛行機のシーンを入れて欲しかった。ワタナベは自分の居場所が分からないままトシを取っているんだよー。 うー。

キャストがどうとは言わん。

数々の濡れ場、過激で際どいセリフの数々、ペシミストな登場人物達、どこか排他的で世捨て人で悲観的で、すぐに死を選んじゃう人達。こんなの、特徴ありすぎて誰が演じてもそこそこ説得力はあるし。

特に直子。

今の日本の20代の女優さんで、濡れ場を含めてこの役を演じられて抵抗ないヒトは少なかろう。

ただ、菊池凛子だと如何にも、如何にもそれしかないみたいなイメージで、もうひたすらスキモノオンナに見えたっていう。
あのハナシがそこメインじゃなければまだ入り込めたかも、認められたかもしれないけど、菊池さんはキャラが際立ち過ぎて、女ってそうかーみたいな、スキモノなのねーみたいな、男女ってそれがないと絶対に成り立たないのねーって、魂から訴えられているような、そんな印象ばかり残って無念でした。

演技は本当に上手。迫真でしたけども。

緑=水原希子、私はイイなと思った。確かにカラッとした明るさはナイけれど、原作を読んだ時、明るいだけのコではないのかなと感じていたから。
ハツミ=初音さんがすっごく良かった。目の表情とか台詞回しとか、フツーなのに何処か狂気を潜めているカンジ。それでいて、上品な愛くるしさがあって可愛かった。
永沢=玉山鉄二はまあまあ。タマテツ、70'sファッションが似合わん!お尻のラインがキレイじゃない~。松ケンは細すぎてキモイけど似合ってたわ。
ワタナベ=松山ケンイチ、ピタリ配役だった。キレイだったり、キレイじゃなかったり、不思議なコだなあ。でも物凄く優しくて忍耐強くて曖昧で、ワタナベというキャラをマツケンらしく調理しているのが見事だった。
キズキ=高良君はキレイ過ぎる。昔なら、市原隼人×オッシーで観たかったかなー…ってコレじゃ「リリィシュシュ」やけど。
「リリィシュシュ」ついでに、直子は蒼井優ちゃんが良かったなあ。もしくは吉高さんとか。透明感が欲しかった。そう思いませんか?

ビートルズの音楽が鳴るたびウルっときました。音楽の力は偉大ですね。映像と音楽はキレイだった。でも療養所シーン、直子が狂うシーンなんかのBGMが大音量で怖すぎる。ヒーってなった。あそこまで怖さを感じさせる必要あんの?ってカンジ。

ツイッターにも書いたけど、映画を年間100本以上観ると、好みじゃないのも当然出てくるワケで、「金返せ」など勝手に色々思うワケだけど、エンドロールまでいくと大抵「ま、いっか」となる。映画に関わるヒトの多さに圧倒されて、温情主義が顔を出す的なアレですね。

「ノルウェイの森」映画版も全くちっとも共感出来ないドコロか、キモチが落ちるコトもなかったので、いささか落胆したクチです。

それでも、日本という国に生きる若者の心の闇を浮き彫りにした問題作だと改めて実感。時代は変わっても本質は変わらない、そんな気がしました。それでも、迷える子羊が出口を求めて彷徨う姿は逞しくもある。観る価値は充分あったけど、二度と観たくない。そんな種類の映画です。
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