Cheap chic!~日々本能のまま~

「生活は簡素に理想は高く」をモットーに、毎日楽しく生きています。基本的に亀更新です。
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  [ 求めるパトス。 ]
2008-10-22(Wed) 00:00:00
レイトショーで「パコと魔法の絵本」を観ました。

うーん。

コメディ色強く、一流の役者さんを揃え、カメオ出演までさせている割にはエンタメ性が低いというか、いちいち三流感の漂う期待ハズレな映画という印象。

「おくりびと」にしたら良かった!(ママリン達が観に行っていたらしい)。

それにひきかえ、前日観た仏映画、「画家と庭師とカンパーニュ」はとても良かったです。

予想に反して牧歌的要素は薄く、時間の変化が結構早く感じられたのが意外だったくらいで、映像も音楽も脚本もかなり良質で、心に染み入るヒューマンドラマでした。


以下、ネタバレです。


“パリで名を馳せた中年画家が名声や妻を置き去りにして故郷に帰り、自宅の荒庭を手入れさせる為に庭師を雇う。その庭師は小学校の同級生であり、彼らは40余年ぶりに再会。都会の有名画家と地元で堅実に暮らし続けた庭師、全く違う環境に身を置いていた2人は悪童時代の思い出話に花を咲かせ、かつてのような交友関係を築く。都会に疲れた画家は、素朴で誠実な庭師と触れ合う日常にて、次第に平穏な心を取り戻す。かたや、田舎生活しか知らない庭師は、画家が持ち込んだ都会の文化に目を開かれる。互いに未知なる喜びを与え合い、穏やかな幸福で充実した日々。しかし、共に過ごす時間はそう長く続かなかった…………。”


ノスタルジックな田園風景の中に描かれる男同士の友情、コレが非常に味わい深いモノでした。

職業もライフスタイルも対照的なのに、各々が自身の人生に誇りを持ちつつ、異なる人生を歩む相手を尊重し合っている姿は、本当に美しい。

親しくなっても決して干渉するコトなく、必要とされている時にだけそっと手を差し延べる、絶妙なこの距離感は私が最も惹かれるトコロなのですが、なかなか実現が難しいんですよね。

成熟した男同士の関係を見事に演じている男優陣に心奪われました。

「クリクリのいた夏」で有名な巨匠ジャン・ベックル監督作品という点でも相当期待していたんですが、なんと言っても庭師を演じたジャン・ピエール・ダルッサンの凄さよ。

めちゃめちゃ味がある。

演技派として名を馳せているものの、日本ではまだあまり知られていないんですよね。彼の素晴らしさは特筆すべきです。

まるでダルッサンのために宛書されたのではないかと思うほど、庭師の役がピタリと嵌まっていたので、出演が決まっていながら急逝したジャック・ヴィユレの代役だと知ってビックリ。

随所で見せる庭師の純朴さや実直さは、都会の人間関係に疲れた画家だけでなく、観ている私自身も癒されました。

庭師は、画家のような知識や教養などないけれど、人生が何たるかを感得しているんですね。

さりげない会話の中で庭師が口にする哲学的な言葉は珠玉の数々。

中でも、画家にアドバイスする際の、

「常にナイフを持ち歩くといい。紐も一緒に。必ず役に立つ」

という言葉が深く印象的で、ジーンと来ました。

画壇にカムバックした画家が、アドバイスに込められた庭師の思いを噛みしめるエンディング。

実に感動的で、五感がエステされていくような浄化効果があり、柔らかな心地でしたね。

時間を置いてもう一度観てみたい、そんな感想です。

オススメ度は星5つかな。
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