Cheap chic!~日々本能のまま~

「生活は簡素に理想は高く」をモットーに、毎日楽しく生きています。基本的に亀更新です。
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  [ これぞカオスの世界、私的感想『狭き門より入れ』@パルコ劇場。 ]
2009-09-04(Fri) 23:49:39
初めて目にするナマ蔵様がもうホントに光り輝いていて、あたふたしてしまうくらいステキで、数分間は蔵様をガン見するコトに専念してしまった初見。以下、ガン見しながら感じたコト。順不同。

・今更ながら背が高い

・存在感がカリスマ的

・意外と肌は水を弾く若々しさ

・トータルバランスは純和風(8頭身の手塚さんと比較しちゃった)

・下半身がガッチリ

・声が太い

・目力がスゴイ

・身軽(レジカウンター飛び乗りとか追いかけっことか)

・正面の方が男前

・静の演技をしていても熱い

・無言の表情が美し過ぎる

・泣くと鼻が真っ赤に

・ヒゲが濃い


しかし、蔵様に匹敵するくらい演劇大好きな私、物語に集中するうちに生身のカッコ良さは薄れ、決してカッコイイとは言えない天野そのものにしか見えなくなっていたので驚きました。

憑依した!憑依したよ、役が!

さすがカメレオン俳優。


さて本題。ネタバレありまくりの内容感想を。ネタバレNGのヒトはお避け下さい。最近は有り難いコトに蔵様ファンの方々も当ブログを読んで下さっているようですが、ワタクシ、ファンとはいえ全部は褒めないかもなので要注意です。褒めない箇所は私の主観と捉えて客観視して頂ければコレ幸い。あくまでサラっと読み流して下さいませ。


◆『狭き門より入れ』@パルコ劇場

【作・演出】
前川知大(劇団イキウメ)

【出演】
佐々木蔵之介
市川亀治郎
中尾明慶
有川マコト
手塚とおる
浅野和之


“「誰も不幸にならない犯罪と、誰かが不幸になる善行、どっちがマシかは分からんな」
(「狭き門より入れ」岸の台詞より)”


コレ、究極の選択だと思います。この作品では同様に究極の選択を次々投げて、しかも投げっ放し。答えがない。

結局“世界の更新”とは何だったのか?選ばれない3分の1の基準とは?彼らが改心する機会を与えられないのは何故か?世界の終わりを知るコトで執着を捨てた人々が原因不明のウィルスに感染したのか?“願い”ではなく“祈り”を捧げれば救われたのか?更新を繰り返すコトで世界が100%良くなるワケではないなら何故その必要があるのか?ならば岸の仕事には何のイミがあるのか?行き着く先は世界の終わりをイミするのか?

…繰り返される更新の成れの果て=地球の滅亡なのか?

考え始めると深溝に嵌まって抜けられなくなる危険性あり、たまたま世界の更新と己の(正確には家の)役割を知ってしまったが為にかつてない苦しみを味わうコトになる男の三日間は実に濃厚で、サラっともしていて、疑問も沢山沸いて、何とも不思議な前川ワールドでした。

効果的に訪れる踏切音が時に私を混乱させ、リアルなのかSFファンタジーか死後世界か分からなくなった次第ですが、パンフレットを熟読し、「つじつまは合わなくていい、感じ取ったメッセージをまんま受け止めて貰えればいい」、前川氏や役者様方がそう抱いて挑んでいると分かって少しラクに。だから、感じたコトをまんま書きます。熱く書くのは私が好きな世界だからです。

まず、物凄くよく出来たスピリチュアルストーリーだと思いました。入り組んでいる糸を解くと、複雑なようで至ってシンプルな線が見えて来る。この線は分かり易い。

登場人物が等身大で迫って来るのもイイです。

正義漢ゆえ、会社改革の為に立ち上がり、社員を切り捨てる要職でがむしゃらに働き続けた揚句、会社に切り捨てられてしまった天野(佐々木)、天野の父と友人関係にあり、以前は天野と同じ会社に勤めるも汚職に荷担したコトで切り捨てられた過去を持つ時枝(浅野)、天野の弟で、病に臥せる父の代わりにコンビニエンスストアを経営する心優しい雄二(有川)、目的もなく生活にも窮し、天野の父に恩義を受けたコンビニで万引きを働く魚住(中尾)、世界の更新を告げる謎の男・岸(手塚)、岸の許で使命を遂行する葉刈(市川)、この葉刈は天野の友人で、不幸な事件で妻子を亡くし、現世に絶望して自殺したとされるも、遺体は未確認…生きている?というパラドックス。

上記6人のキャラクター性が明確で無駄な要素がないプラス、非常に個性的且つ巧みな役者さん揃いなせいか、強弱、緩急、良いバランスで観易かったです。

一方で、天野以外は掘り下げていないから(天野も結果的に掘り下げられてはいない)、せっかくのキャラが生殺し的な印象を受けたのも事実。更なる謎が沸く。

例えば、新世界へ行く資格のない時枝や魚住が家族という名目で新世界へ行けた謎。更新というイミでアレはアリか?葉刈は結局生きているのか?天野が葉刈側に立つ選択肢は?雄二は何故最後に「兄貴!」と言ったのか?岸は何者か?閻魔みたいなものならば、閻魔は地獄にいるとされているから、更新=地獄の出来事なのか?そもそも何故あんなに上から目線なのか?ジャッジマンに過ぎないなら手の内を見せ過ぎでは?審判を下す黒幕は別にいるのか?改心した天野こそ救われるべきであって、岸の言動なら分かり得るだろうに、それでも旧世界に置いた…というコトは、旧世界に残った天野こそ救世主なのか?いや、そもそもそこは重要じゃないのか?

謎は尽きない。そして、他のゲートにまで思いを馳せ、残された無数の人々に同情して胸が痛くなる。我が身にも置き換えたり。私は新世界に行けるのか?それとも旧世界に残るのか?家族や大切なヒトが置き去りにされると分かったらどう行動する?

軸やテーマを強くアピールしつつも決して押し付けがましくなく、「世界の更新が迫ったらあなたはどうしますか?」と問題提起するでもなく、あくまで淡々と、それ(世界の更新)に直面した男に的を絞ってラストまで運んでいく…それだけの、振り返れば至ってシンプルな作品だった気がします。だからこそ、深く考えさせられる私がいるんだけど。

天野の心的変化はお約束ですが、さすが蔵様、緻密に変化させていました。初見ではもう少しその過程をじっくり見せてくれたらイイのにと思ったけど、あれで充分。考える余地なく突然カスタムチェンジされる模様は分かり易く、そうだよね、突然来るんだよね、と激しく同意。そのあとに続く雄二との場面は凄く良かった。哀しいんだけど心地良く泣けた。全場面通じてあそこがイチバン好きです。

兄弟として改めて心を交わす、一方的ではあれど天野の心は満たされているであろう、極めて穏やかで幸せな時間。何も分かっていない雄二が放つ仕種や台詞が滑稽であればある程、天野の無念さが際立ち、切ない。心の叫びがひしひしと伝わり、蔵様の男泣きも受けて私も泣きっ放し。

あの場面の展開と心的運びと役者さんは秀逸でした。唸ってしまうくらい。演技派蔵様は勿論、有川さん無くしては成り立たないと感じる程、有川さん独特の“究極にシンプルな居方”が素晴らしかった。ただ、どれだけコミカルでも笑えなかったのは、私が完全に雄二ではなく天野に感情移入していたから。天野を助けてあげたかったから。

だから、後味は良くない気がしたかな。私なら天野も新世界に連れて行きたいと思う。旧世界がどうなるのか、救われる余地があるのか、予想出来ない強気なラストだったから、なんかヒトリでモヤモヤしました。それも前川ワールドかー。

あと、「ゴミ溜めがこんなに美しいとはね。今まで気付かなかったよ」というラストの台詞、ゴミ溜めと決め付けるのがそもそも私の解釈と異なる。

世界が「ゴミ」なのではなく、ゴミにするも宝にするも自分次第だと思うんですよ。自分が今いる場所をゴミだと感じながら生きるとかイヤだ。

ただ、ゴミ溜めだろうが何だろうがそこで生きる決意をした天野が私は好きだし、心的成長を遂げた彼こそまさしく新世界に相応しい、いや、彼が選んだ場所こそ“天野にとっての新世界”であると信じたい。そして救われたい。そう思うコトで初めて綴幕!

混沌とした世界で今日を精一杯生きる、当たり前だけど難しいこの行為は、わざわざ胸に抱かなくとも、時に歓喜しながら時に躓きながらの人生において、各々が何かの折にふと実感するもヨシ、実感しないもヨシ、でも死に際に「色々あったけど、そこそこ楽しい一生だったなあ」と感じられたらイイと、やっぱり私は思います。

どんな世界だろうとそこで生きるしかないんだから。要は自分次第ってコト。

前川氏、私と価値観がかなり近いんじゃないか?と感じたくらい、私が常日頃抱いている思想=ブログでもたまーに書くテーマなんかが盛り込まれていて驚いた次第です。そしてコレをやると決めた蔵様、前川ワールドに惹かれている蔵様も、言わば私と価値観が近いってコトじゃね!?ワーイ!←結局…。

違うのは、こういうスピリチュアルな世界に対する考え方は様々だし、披露して反発されるリスクもあるワケだから、私の場合はそう安々と発信出来ない…ってトコロですかね。

この勇気ある題材=未だタブーとされがちな世界をエイヤッと大胆にぶつけて来る前川さんも、見せる機会を創る蔵様(Team申)も、すげーなというカンジ。いやはや恐れ入りました。

価値観を作品に込めて発信出来るのは幸せですね。羨ましさも感じます。何だか主意を見失ってる?私。

それにしても、やはり素晴らしかったのは蔵様よ。

こぶとりじいさんの例えで、無欲恬淡則ち“からっぽの心”を切々と訴える天野の姿とそこからの流れ、迫力!熱い!熱苦しい!(笑)。懸命さが伝わる迫真&渾身の演技だったのでは。役であり蔵様ではないんだけれど、あの辺りでまた我に返り「凄い役者さんだ…」と実感しておりました。

浅野さんは濃やか細やか雑多、自在な空気感、器用、浅野さんでイチバン笑わせて貰ったかもしれない。亀様は佇む時の所作と横顔が美しい!見惚れる。手塚さんの浮世離れした雰囲気、好きです。表情や動きにクギヅケ、岸特集してほしいくらい。映像向きな印象があった中尾君も見事溶け込んでいましたよ。で、有川さん!滑舌ヨシ声ヨシ間ヨシ存在感ヨシ、実に素晴らしかった。すっかりファンになりました。

演出は抜群に好み。随所において緻密に計算されたこだわりを感じました。小道具、照明、音響、セットチェンジの際の無音ぶり、減らしていく商品や人物の影などで表す時間経過、どれもユニークだし、自然。

欲を言えば、もう少し短縮出来るギャグ要素もあるかなと。

特に、ジャンケン要らないファイヤー要らない、あの段階の天野ならまだ憮然としながらカギを回すのでは?キャラが飛んでいる気がしました。終盤ならさておき、なんで時枝と和気あいあいか?

欲、もうヒトツ。

作品自体、楽が近くて温まっている上に、初見でないリピーター客が多数いらっしゃったからかは分かりませんが、周囲にわざとらしく笑うヒトが多くてツラシ。笑い屋か?と思う程。

滑稽さが散在する上で引き立つ“シリアス”はあるだろうから、作品中の笑いの要素全てを否定するつもりはサラサラないし、私とて笑える部分も沢山あったんだけれど、流れをぶった切るギャグがまずムリなんですね。まして“流れを無視して唐突に笑う観客”がもう、何だかねー。例えるならずっと俯いていたヒトが急に「ここは笑い処!ちゃんと笑っとかなきゃ!」みたく笑い出す勢い。

舞台でも映画でも何でも、心から沸々と込み上げる笑い以外は発しないタチ、ことエンターテインメントに関しては寛容ではなくシビア目線ゆえ、やたらめったら段取り的に笑うのはムリ。

笑って貰えた方が創り手は嬉しいに決まってるんだけど、感情に素直に観るコトがエンタメ観賞の極意だと私は思うので、その温度差に些か閉口しましたかね。役者好き目線、演劇好き目線でまた違ってくるのかなという印象。善し悪しは分からない、私が苦手という話でした。

観劇4回中4回とも私が最初にプッとなったのは、葉刈が「服は着替えてるよ!」と激怒して墓穴を掘った場面です。巧みな笑いは何度観ても自然と笑えるのだ。


次は大阪公演。疑問箇所は払底させられるのか…はさておき、また蔵様に会えるのが楽しみ!天野に会えるのが楽しみ!熱い役者さんと前川ワールドを堪能したいと思います。
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もう少しだけ余韻に浸らせて下さい。HOME佐々木蔵之介、それは“神的存在”(ニコさんによるオオゲサ劇場)。

COMMENT

  +
>みのりさん、
はじめまして。
ご訪問ありがとうございます。
たいした情報もない独りよがりなブログですが、どうぞ宜しくお願いします。

内容から察するにみのりさんはだいぶ以前から蔵之介さんのファンでいらっしゃるんでしょうか?
だとしたら相当羨ましいですねー。
私は何となく認識して何となく好きではあったんですが、本格的に応援させて頂くようになったのは3年くらい前なんですよね。
舞台も初めて観に行ったので、それで連日の熱苦しいテンションです(笑)。
蔵之介さんは舞台出身だからか、やはり板の上が非常に光り輝いている気がしました。
今回参加出来なかったのは残念でしたね。でも、必ずDVDが販売されるでしょうから、お楽しみが出来ましたね。
テーマには賛否あると思いますが、蔵之介さんや他の役者さんがチームとして素晴らしいと感じました。

私の拙い感想、読んで下さってありがとうございます。
内容の本質はネタバレしていませんし、笑いに関しても感じ方はそれぞれだと思うので、あまり先入観なくDVDを楽しんで頂ければ幸いです。
b y ニコ | 2009.09.10(23:21) | URL | [EDIT] |
  +
はじめまして。mixiコミュからきました。
先月くらいからこちらにお邪魔するようになって蔵之介さんの記事を読んでました。それがおもしろくってあっという間に他の記事も読んで感想書きたかったんですが、コメント書くとこがなくて・・
やっと書き込めて嬉しいです。わたしもブログやってるので良かったら来て下さい。そんなにおもしろくはないですが。
狭き門より入れは見に行けなかったので寂しかったんですが、こちらで感想読んで見に行った気分でした。最近蔵之介さんもファンが増えて演技以上にビジュアルで騒がれるようになって、なんか切ないなーと思ってたら、こんな目線で見るかたもまだいるんだなーと嬉しくなりました。

手塚さんの不思議な雰囲気も大好き、つくづく素敵な役者さんばかり揃えた舞台ですよね、DVD買うのが楽しみですー。

大阪も見に行かれるとのこと、大阪の人は笑いに厳しいでしょうし、笑いの場面で不快な気持ちが少なくなるといいですね!あの部分、見に行ってないわたしもよくわかります。ニコさんが気持ち良く観賞できますよう陰ながらお祈りしてますー。

はじめてで長々失礼しました。
b y みのり | 2009.09.10(19:14) | URL | [EDIT] |
  +
>にょりち、
えー。
かみ砕いたつもりやけど分からん?
熱く語り過ぎ?
私の中では編集部入社の就職試験で論文書いた時以来の傑作かと思ったんやけど。
独りよがり?
にょりちに理解されんかったら厳しいなあ。

それ、扇千景さんを捩ってるの?
そりゃ来ーへんやろ!政界は今頃ただでさえ大変なんやし!
亀様繋がりでありそうな気もするけどね。
b y ニコ | 2009.09.08(01:08) | URL | [EDIT] |
  +
コメ再開に張り切ってみたけど難しすぎてついてけない!コメント書けん!
天野が救われるーと思ったら気持ちも救われるねたしかに……
感情移入しすぎだと思うけど(笑)
日曜なのに芸能人が多数観にきてたみたい。さすが楽。政界の大物はいませんでした。
b y にょりこ | 2009.09.07(08:07) | URL | [EDIT] |

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